Chromebook の Wi-Fi ネットワークの設定をデバイスに対してやってみた
みなさま Xin chao !
引き続き、Chromebook で色々試しています。
今回は、Chromebook デバイスに対して、アクセスポイントの登録など、 Wi-Fi ネットワークの設定を行ってみました。
Wi-Fi ネットワークの設定とは?
Google Chrome Enterprise ヘルプを見ると、以下のように説明されています。
Wi-Fi ネットワークはいつでも Chrome OS デバイスに追加できます。Google 管理コンソールで Wi-Fi のプロファイルを作成し、デバイスを登録する際にプロファイルをデバイスに適用する方法をおすすめします。Wi-Fi プロファイルを更新した場合は、デバイスに適用したプロファイルの情報も自動的に更新されます。
Chrome デバイスのクイック スタートガイド 2.Wi-Fi ネットワークを追加する - Google Chrome Enterprise ヘルプ より抜粋
つまり、Google 管理コンソール上で Wi-Fi ネットワーク (=アクセスポイントの登録や接続に必要な SSID, パスフレーズの登録など) の設定を行うことができるため、Chromebook 利用者側で Wi-Fi に接続するための設定を行う必要がなくなる、ということになります。
今回は、実際に Chromebook デバイスに対して Wi-Fi ネットワークの設定を行ってみたいと思います。
Wi-Fi ネットワークの設定は、Google 管理コンソールで行います。 Google 管理コンソールの操作については、以下のブログをご参照ください。
前提
以下のような状態で試してみます。
- Chromebook はデプロビジョニング (=初期状態にリセット, 企業への登録を解除) 済み (≒新品の Chromebook を使い始めることを想定)
- Chromebook は企業への登録後に組織部門 "Chromebook検証 / demo03" に配置する
- 以下のユーザー情報 (ユーザー名・パスワード) を把握済み
- IT 管理者のユーザー (Google 管理コンソールの操作に必要)
- Chromebook 利用者のユーザー (Chromebook の動作確認に必要)
- 以下の Wi-Fi ネットワーク情報 (SSID・セキュリティの種類・パスフレーズなど) を把握済み
- IT 管理者が使用する Wi-Fi (Google 管理コンソールの操作に必要)
- Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi (Chromebook の動作確認に必要)
- IT 管理者が使用する Wi-Fi ネットワークと Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi ネットワークは異なる
デプロビジョニングの手順については、以下のブログをご参照ください。
やってみた
Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi ネットワークの設定が適用されるまでの流れ
Google 管理コンソール上で、Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi に関する設定は可能ですが、その設定を反映させるには、一旦 Chromebook を (これまで通り手動で) Wi-Fi に接続し、企業に登録する必要があります。 Wi-Fi ネットワークの設定が適用されるまでの流れは、以下のようになります。
- Wi-Fi ネットワークの設定を行う (IT 管理者による Google 管理コンソールの操作)
- Chromebook を企業に登録する (IT 管理者による Chromebook の操作)
- Chromebook を組織部門に配置する (IT 管理者による Google 管理コンソールの操作) ・・・ この操作により Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi ネットワークの設定が適用される
- Chromebook を使用する (Chromebook 利用者による Chromebook の操作)
1. Wi-Fi ネットワークの設定 (IT 管理者による Google 管理コンソールの操作)
Google 管理コンソールで [デバイス] > [ネットワーク] と進み、組織部門 "Chromebook検証 / demo03" を選択していることを確認したうえで、"Wi-Fi ネットワークを作成" をクリックします。
今回は Chromebook デバイスに対して Wi-Fi ネットワークの設定を行うため、[プラットフォームへのアクセス] 欄では、"Chromebooks (デバイス別)" を選択します。
[詳細] 欄を設定し、[保存] をクリックします。
- 名前 ・・・ 設定に対する名前なので自由に設定可能です
- SSID ・・・ Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi の SSID
- SSID はブロードキャストされない ・・・ Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi の SSID がブロードキャストされない場合は有効 (=レ印) にします
- 自動的に接続する ・・・ 有効 (=レ印) にします
- セキュリティの種類 ・・・ Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi の設定に基づいて選択します
- パスフレーズ ・・・ Chromebook 利用者が使用する Wi-Fi の設定に基づいて設定します
- プロキシ設定 ・・・ Chromebook 利用者が利用する Wi-Fi 環境に応じて設定します
- ネームサーバー ・・・ Chromebook 利用者が利用する Wi-Fi 環境に応じて設定します
[Wi-Fi] 欄に Wi-Fi 設定が登録されたことを確認します。
2. Chromebook を企業に登録する (IT 管理者による Chromebook の操作)
Chromebook を企業に登録する前の時点では、Chromebook に Wi-Fi ネットワーク設定は適用されていません。 したがって、IT 管理者の方が Chromebook を企業に登録するために Wi-Fi 接続する際は、これまで通り手動で Wi-Fi を設定する必要があります。
Wi-Fi に接続後、以下のドキュメントを参考に、誰もログインしないうちに Chromebook の登録を行います。
Chrome デバイスの登録 - Google Chrome Enterprise ヘルプ
3. Chromebook を組織部門に配置する (IT 管理者による Google 管理コンソールの操作)
- で設定した Wi-Fi ネットワークの設定を Chromebook に適用するために、Chromebook を組織部門 "Chromebook検証 / demo03" に配置します。
以下で紹介されている「デバイスの登録」ポリシーを利用することで、企業への登録時に自動的に組織部門に配置することも可能です。
4. Chromebook を使用する (Chromebook 利用者による Chromebook の操作)
Chromebook 利用者が Chromebook を起動すると、IT 管理者によって設定された Wi-Fi ネットワーク設定に基づき、Chromebook 利用者が利用する Wi-Fi に自動的に接続されます。 利用者側で Wi-Fi ネットワークを設定する必要はありません。
今回はデバイスに対する Wi-Fi ネットワーク設定を行ったので、ログインしたユーザーにかかわらず、ログイン後も Wi-Fi 接続は維持されています。
さいごに
以上、Wi-Fi ネットワークの設定を Chromebook デバイスに対して試してみました。
Wi-Fi ネットワークの設定を Chromebook 利用者側で行ってもらう必要がなくなるため、設定手順の説明やマニュアルの整備、うまくいかない場合の対応などが省力化できるのではないかと思います。
Chromebook 利用者それぞれの自宅 Wi-Fi など、利用者が使用する可能性のある Wi-Fi ネットワークすべての設定までを行おうとすると、それはそれで大変だと思いますが、IT 管理者の管理下にある Wi-Fi ネットワークの設定に対しては、この機能を十分に活用できるのではないでしょうか。